マンション特集
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おとり物件の見分け方は?特徴と騙されないための対策を解説

         

不動産屋に問い合わせた際は空室と聞いていたはずの物件が、内覧当日になって契約済みで紹介できないと言われることがあります。

 

これは、「おとり物件」と呼ばれる不動産屋の独特な慣習で、宅建業法で禁止されていても一向に無くならないのが現状です。その特徴と見分け方を知っていれば、お部屋探しで失敗しにくくなるでしょう。

 

そこで今回は、おとり物件に騙されないために知っておきたい基本を解説します。

 

おとり物件とは

おとり物件とは

おとり物件とは、存在しない物件、存在するけど実際に取引が出来ない物件のことを指します。激安の物件があるかのように広告をしてお客様を呼び込んで別の物件で成約させる手法ですね。「釣り物件」ともいわれることもあります。

 

インターネットの普及によりお客様側にも情報を精査できる時代になってきているので、最近の不動産屋ではおとり物件を行う会社はかなり減ってきました。ですが、いまだに掲載している不動産屋もあるため、騙されないように注意する必要があります。

 

おとり物件の特徴

おとり物件との特徴として、多く見られるのは以下です。

 

  • 周辺の家賃相場よりも安く設定している物件
  • 非公開情報のような形で住所や築年数、建物情報などの詳細を曖昧にして激安な条件に見せている物件
  • 人気の物件を募集が終わってもまだ終わってないようにして募集をしている

 

これらの条件に当てはまる情報は、おとり物件の可能性があります。もちろん「どれかが当てはまるから」といって断定することはできませんが、特に注意が必要な物件として精査することで失敗を防ぎやすくなります。

 

おとり物件がある理由

おとり物件はそもそもなぜあるのでしょうか。その理由は、不動産屋の集客のための方法として使われていることが多いことにあります。

 

不動産屋では集客がとても重要で、かつとても大変です。「毎日電話をひたすらかける」、「名刺交換をたくさんしている」みたいなイメージもあるのではないでしょうか。

 

それもそのはず、なんと不動産屋の数は12万業者を超えております。これは、コンビニの約2倍の数なんですね。街のあちこちで見かけるコンビニのさらに2倍です。これだけ多くの業者があると、それだけお客さんを取り合うことになります。切磋琢磨して集客しますので、そこで目立つためにもおとり物件を使って集客してしまうのが現状です。

 

ただ、インターネットでの情報の普及が進んできて会社の口コミを見たり、他の不動産屋の情報などを簡単に見たりすることができますので、おとり物件を扱う業者はかなり減ってきました。

 

怪しい物件、怪しい業者に騙されないように対策をしっかりと行いましょう。

 

おとり物件の見分け方6選

おとり物件の見分け方6選

 

おとり物件の見分け方は、公開されている条件のどこをチェックするかにあります。以下に当てはまる場合は要注意ですので、良さそうな物件があっても確認をしっかりとしたうえで問い合わせてみましょう。

 

相場と比較して安すぎないか

おとり物件では、注目を集めるために他の募集や相場よりも良い条件で募集を出します。敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用や、賃料・共益費など、条件面が安くなったりしていることが多いです。相場と比べて格段と安い場合は注意しましょう。

 

ただ、事故物件や空室期間が長い、契約期間が決まっているなどの訳あり物件で条件が良くなっていることもありますので、そこは確認が必要です。

 

住所や建物、築年数等、詳細の情報の記載があるか

おとり物件を掲載する場合に架空の物件の情報を載せる場合があります。その際に、外観の写真、物件の住所などの詳細な情報がわからない場合は、おとり物件の可能性が高いです。

 

ただ、所有者の事情で、詳細まではサイトに載せるのがNGのこともありますので、不動産業者に確認をしてみましょう。

 

不動産屋に問い合わせした際に来店を促されるか

最近では多くの不動産会社では効率的に物件を紹介するため、現地集合で現地解散という流れが主流となっています。そんな中、問い合わせた物件で内見をしたいのに、店舗や事務所に来店を促される場合は気をつけたほうがよいです。

 

おとり物件では物件が存在しない、もしくは募集終了しているのでそもそも紹介ができません。そのため来店を促して、実際に顧客が来店した際に「募集が終了してしまった」、と伝えてそこで別の物件を紹介する流れが一般的なおとり物件の手法です。

 

内見する前に申込を促される

業者から、内見の前に申込を促されるケースも注意が必要です。

 

不動産業界では競争率が激しく、入居申込書や買付などは番手順で優先されるのが普通です。そのため、なるべく早めに申込をしたほうが希望のお部屋に住むことができる傾向となります。退去前から募集が出ることもあって内見前に申込をしてお部屋を抑えることができる物件も多々あります。しかし、おとり物件の場合も「入居申込書をしてお部屋を抑えましょう」と催促されることは少なくありません。

 

また不動産業者では個人情報も貴重なもの。それを取得するためにこのような催促がある場合も見られます。条件の良すぎる物件や、詳細が不明な物件など「おとり物件らしきお部屋」だと感じたら、内見するまで申込は保留しましょう。

 

更新されず古い情報ではないか

情報がずっと更新されず、古いままの場合、おとり物件の確率もあります。ただし必ずしも断言することはできません。

 

広告掲載は基本的には仲介会社が行います。管理会社もしくはオーナーからの情報をもとに物件を広告する形です。

 

募集状況に関しては、電話で管理会社に聞いたり、管理会社の情報サイトで都度確認したりが必要となります。多くの物件を扱う仲介会社が一つ一つの情報を追って更新をするのには時間がかかる作業となるため、単に後回しにして掲載を落とすのが遅れていたり、忘れていたりするだけかもしれません。

 

気になる物件があったら、最新の空室情報を問い合わせてみましょう。

 

物件が他のサイトにも記載があるか

不動産業界の仕組みとして、不動産業者用のデータベースがあり、その情報をもとに不動産仲介業者がお客様にお部屋をご紹介します。よって、同じ物件を異なる不動産仲介業者でも取り扱うことができるんですね。

 

もしおとり物件だった場合、その業者のみが取り扱っている情報なので、基本は他のサイトに同じ情報がありません。怪しい物件に関しては、他の不動産業者のサイトや、ポータルサイトで確認することをおすすめします。

 

ただ、稀に「専任物件」といって専任で取り扱いのある物件もあり、その場合は他のサイトには情報が出ていない例外のケースも存在します。

 

まとめ

おとり物件に騙されないためには、不動産業界の現状を簡単に知ったうえで、見分け方を抑えるのが得策です。不動産とのかかわりは、現代社会で生きていくうえで必要になるものですので、信頼できる営業員を見つけることも重要です。

 

弊社でも紹介やリピートで末永く関わってくれるお客様が増えてきております。東京のお部屋探しなど不動産に関わることはぜひお問い合わせください。

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リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎

2013年12月、東京都中央区銀座にて、リテラ株式会社を創業。創業前から不動産業界に身を置き、宅地建物取引士として14年のキャリアを誇る。 東京都心を中心に不動産の売買、賃貸、管理並びに仲介、斡旋業務を手掛けている。 また、引っ越しをもっと気軽にすることをコンセプトとした都心の高級賃貸マンションの情報サイト「Litera Properties」の運営をはじめ、不動産に付随した幅広いサービスを展開している。