
今回は、言わずと知れた「タワーマンション」についてのコラムです。
一度は憧れ、住んでみたいと思う方も多いのではないでしょうか。
ステータス性の象徴とも言われ、何かと話題に挙がり注目を集めるタワーマンション。
住むことで得られるメリットとデメリットを交え、特徴を解説していきます。
タワーマンションの定義
実は「タワーマンション」と呼ばれるマンションに法的な基準はありません。
ではどんなマンションがそう呼ばれているかと言うと、《総階数20階建を超え、横よりも縦に大きなマンション》のことを便宜上そう呼んでいることが多いのです。
あくまで「タワー型のマンション」ということですので、20階建を超えていたとしても横に大きく、タワー型ではないマンションのことはタワーマンションとは呼びません。
住むことのメリット・デメリット
エリア・価格帯を問わず非常に人気のあるタワーマンションですが、当然メリットとデメリットがあります。
具体的にどのようなことが挙げられるのか、それぞれを詳しく見ていきましょう。
※全てのタワーマンションに当てはまるものではありません。
メリット
・眺望が良い
・共用施設が充実している
・ステータス性が高い
・好立地
・防犯性が高い
まずは眺望。
「すぐに飽きる」「景色なんて見ない」という方も多いのですが、もちろんそうでなくずっと景色を楽しめる方もいるでしょう。
視覚的なことだけではなく、たとえばカーテン要らずで開放感がある、日当たりが良い、といった恩恵もあります。
何より眺望が良いということは裏を返せば外から見られることがなく、プライバシーの面でも優れていると言えますね。
次に共用施設が充実していること。
居住者用の共用施設を備えていることが多く、特に高層階に設けられたスカイラウンジなどはタワーマンションの醍醐味と言えます。
他にも家族・友人が宿泊できるゲストルームや、フィットネスジム、大人数での飲食ができるパーティルームなどプライベートを充実させる施設がたくさんあります。
マンションによってはプールや温泉が付いていたりと、まるで高級ホテルに宿泊しているかのような生活を味わえるのもタワーマンションのメリットですね。
また、階数が多いため基本的にゴミ置き場が各階に設けられていることも大変うれしいポイント。
タワーマンションは大規模な開発になるため再開発事業に絡むことも多く、駅が近い等好立地である場合が多いです。
また、その区域の人口が一気に増えることから建設の前後で周辺にお店がオープンし、生活の利便性も高まります。
デメリット
・価格が高い
・内装がチープ
・住人の質がバラバラ
・エレベーターを待つ時間が長い
・災害時に不安がある
まず価格が高い。
タワーマンションと言ってもピンからキリまでありますが、一般的な同クラスのマンションと比較すると坪単価が高くなりがちな傾向にあります。
とはいえ人気があるので価格が高くなるのは仕方がありませんし、メリットを享受できる方にとっては気にならない点かもしれませんね。
内装は同価格帯の低層マンションなどと比べるとチープなことが多いです。
これは高層建築のため、軽い建材を使わざるを得ないからです。
もちろんハイクラスなタワーマンションではその辺りも考慮されていますし、低層の高級なマンションに引けを取らない内装グレードになっている物件もありますが、どうしても壁や床が薄くなりがちで低層マンションに比べると決して遮音性が高いとは言えないでしょう。
住人の質がバラバラな点もデメリットとして挙げられます。
たとえば低層の高級なマンションでは100㎡以上の部屋しか用意がないなど、ある程度近しい属性・家族構成の住人だけが住んでいることが多いです。
しかしタワーマンションはシングル用の部屋からファミリー用の部屋まで多岐にわたる住戸が用意されている場合が多く、当然住人の質もバラバラになります。
もちろんエリアによっても、物件自体によっても入居者層は違いますが、基本的に老若男女問わず色々な方が住んでいると思って良いでしょう。
上記に挙げたような低層マンションのように、「お金持ちでハイステータスな方しか住んでいない」というわけではないということです。
また、その見た目からタワーマンションは地震に弱そうと思っている方が多いのですが、実際にはそんなことはありません。
タワーマンションはかなり地中深くまで杭を打ち込んで建てられており、地震対策構造も当然通常のマンションより優れたものになっていますので、地震によって建物自体がダメージを受けるリスクは実はかなり低いと言われています。
マンション独自に非常用電源や貯水庫を備えている場合も多く、震災があっても直ちに生活ができなくなるというわけではありません。
ですが、海沿いや埋立地に建てられているタワーマンションについては地盤が緩いといった問題もありますし、何より水害リスクは常に付きまとう問題です。
最後に
いかがでしょうか。
憧れる方が多いタワーマンションとはいえ、意外にもデメリットは多くありますね。
とはいえ、もちろんこれらに当てはまらない物件もありますし、エリアの特色が絡む点もあります。
それにタワーマンションが好きな方にとってはデメリットを補って余りあるメリットを享受できるはずです。
固定資産税額の改定や、特に近年は供給過多ではないかという見方もあり、今後どうなっていくかはわからない部分もありますが、一度は住んでみたいという方はぜひ住んでみていただきたい、たくさんの魅力が詰まったタワーマンションのお話でした。
リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎
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