公開日 2020-04-27 最終更新日 2026-10-05
東京、ひいては日本全国の首都機能を担う東京23区。
実質的に日本の中枢であるこの東京23区には、江戸時代の城下町に由来する大きく四つのエリア区分があります。
特に不動産業界ではこの区分を用いてエリア分けしていることが多いため、それぞれどのエリアを指すのか?エリアごとにどういった特色があるのか?その辺りを知っておくと物件情報を調べる際に役立ちます。
また、今回のコラムでは23区内でも特に中心部のエリアを指す『都心3区』『都心5区』についても触れていきます。
なお、家賃相場が大きく上昇している2026年の東京では、「どのエリアなら予算と希望に合うのか」という視点がこれまで以上に重要になっています。民間の市場調査では、東京23区の募集賃料はシングル向き・ファミリー向きともに過去最高水準を更新しており、エリアごとの特色と相場観をセットで押さえておくことが、満足度の高いお部屋探しへの近道です。
城東・城西・城南・城北
『城』とは、つまり江戸城のこと。
この四つの区分けは、江戸城(現在の皇居)を中心として、それぞれの方角にある地域のことを指しています。
現在、皇居自体は千代田区に所在しているため、一般的にこの四つの区分けでは千代田区を含めない22区を分類します。
決まった定義があるわけではなく事業者によって含まれる区が異なる場合もありますが、ここでは一般的な区分けを紹介します。
城東エリア
中央区、江東区、台東区、墨田区、葛飾区、江戸川区の6区。

江戸時代には主にいわゆる下町として江戸の発展を支えたエリアであり、現在でも下町らしさを色濃く残している町が多くあります。
反対に江東区の中でも豊洲・有明など東京湾沿いは開発が著しく、2024年2月には豊洲市場に隣接する商業施設「豊洲 千客万来」が開業するなど、湾岸エリアの賑わいは年々増しています。
東京の代表的な観光地を多数擁していて、外国人観光客の流入が多く観光業が盛んなエリアでもあります。
国内で最も地価の高い中央区銀座を除けば、比較的地価が安めで庶民的な住宅が多いのが特徴です。
2026年現在の賃貸市場では、湾岸部のタワーマンションを中心に家賃相場の上昇傾向が続く一方、葛飾区・江戸川区などの東部は23区の中では家賃を抑えやすく、コストパフォーマンスを重視する方に根強い人気があります。
城西エリア
渋谷区、新宿区、世田谷区、中野区、杉並区、練馬区の6区。

城西エリアは高台になっている場所が多く、特に渋谷区は江戸時代から武家屋敷の立ち並ぶ由緒ある住宅地としての地位を確立していました。
明治時代以降めざましい発展を遂げ、新宿・渋谷は現在では副都心としての役割を担っています。
世田谷区を筆頭に都内でも有数の住宅地を形成しているこのエリアは全体的に地盤が強く、地価は高めであるものの都内で一戸建てを目指す家族にとって憧れの地でもあります。
新宿・渋谷では後述する大規模再開発が進行しているほか、中野駅周辺でも駅前の再整備が進められています。
家賃相場は渋谷区・新宿区が高水準である一方、中野区・杉並区・練馬区は都心へのアクセスと家賃のバランスが良いエリアとして、相場が上昇している2026年の東京で改めて注目度が高まっています。
城南エリア
港区、品川区、目黒区、大田区の4区。

赤坂、青山、麻布、白金など言わずと知れた超高級住宅地を擁する港区や、城南五山を擁する品川区。(城南五山=花房山、池田山、島津山、御殿山、八ツ山)
目黒区には青葉台や自由が丘、大田区は田園調布と、洗練された街並みの住宅地が多いのがこのエリアです。
特に高台になっているエリアは古くは大名屋敷、その後は旧華族が居を構えた場所であることが多く、歴史的に見ても高級住宅地の名に負けないステータス性を誇ります。
お高い品を中心に取り扱う高級スーパーなどもこのエリアに集中しています。
城西エリアと並び全体的に地価は高めですが、住環境の良さとオシャレさを兼ね備えた地域。
近年は大規模再開発も相次いでおり、2023年11月に開業した麻布台ヒルズに続き、2025年3月には高輪ゲートウェイ駅周辺の「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」がまちびらきを迎えるなど、国際色豊かな街づくりが進んでいます。
港区を中心に家賃相場は23区でもトップクラスの水準で、2026年現在もタワーマンション・高級賃貸の需要は旺盛です。
城北エリア
文京区、豊島区、板橋区、北区、荒川区、足立区の6区。

城東エリアと同じように古くから同じ場所に暮らし続けている方も多く、昔ながらの地域性が残る情緒ある街並みが広がります。
エリアの大半は住宅地であり、文教地区として有名な文京区や、大規模な繁華街である池袋を擁する豊島区を除けば比較的地価が安いことから庶民的な家庭が多い地域と言えます。
地域密着型の商店街も多く、都心への交通アクセスも良好で大変住みやすいエリアです。
都心部の家賃が大きく上昇している2026年は、交通アクセスの良さに対する家賃の割安感から、城北エリアを候補に加える方が増えています。
都心3区・5区
読んで字のごとく、東京23区の中でも特に都心部である3区。
都心回帰の考えが強まっている近年では注目を集めており、不動産業界では居住用・ビジネス用ともにデータ分析や動向調査の対象の中心とされることの多いエリアです。
住むところとしての特色分けに重点を置いた『城○エリア』の区分けと違い、こちらは政治経済の中枢としての区分けという意味合いが強くなっています。
都心3区
千代田区、港区、中央区の3区。

23区内でも東証プライム上場企業の本社が圧倒的に集中するエリアである都心3区。
日本を代表する大企業の多くがこの3区に本社を構えており、他の区に大きな差をつけています。
特に千代田区は面積の大半が皇居であるにも関わらず、丸の内・大手町・日比谷・有楽町といった大規模なビジネス街を擁しており、日本経済の要ともいうべき大企業が集中しています。
国会議事堂や警視庁、さらに多くの行政機関も千代田区に所在し、正に日本の政治経済の中枢と言えるでしょう。
中央区では日本橋・京橋・八重洲などのエリアがビジネス街になっています。
素材・化学や商社・卸売の企業が集まっている傾向にあり、2023年に開業した東京ミッドタウン八重洲をはじめ、八重洲~日本橋では現在も複数の再開発が進行中です。
日本一地価が高いことで有名な銀座は、百貨店やハイブランドのブティックが立ち並び、国内で最も買い物の盛んなエリアではないでしょうか。
TV局や広告代理店が集中する港区は、情報通信系の企業が多く集まる街。
トレンド性の高い地域性も相まってか、知名度や人気の高い企業が集まっています。
民間の中でも給与が高いと言われる企業が多く所在しており、平均所得が全国トップクラスのエリアというのも頷けます。
赤坂や品川、新橋・汐留エリアがビジネス街として発展している地域です。
なお、日本の政治経済の中枢であるだけに、都心3区の家賃相場は23区の中でも最高水準。2026年現在も上昇傾向が続いており、お部屋探しでは予算と条件の優先順位づけがポイントになります。
都心5区
上記都心3区に新宿区、渋谷区を加えた5区。

新宿区には都庁が所在しており、東京都に関する公共施設が集中しています。
さらに都庁を中心として西新宿エリアはビジネス街として大変な賑わいを見せています。
『東洋一の歓楽街』と名高い歌舞伎町の存在も手伝い、新宿駅は日本一どころか世界一乗降客数の多い駅として有名です。
2023年には歌舞伎町に高さ約225mの東急歌舞伎町タワーが開業したほか、新宿駅西口では小田急百貨店跡地に高さ約260m・48階建ての超高層ビルが2029年度竣工予定と、駅周辺の大規模再開発が本格化しています。
渋谷区は松濤などの超高級住宅街のすぐそばに繁華街が広がっている特殊なエリアですが、近年では渋谷駅前の再開発がめざましく、2019年の渋谷スクランブルスクエア(東棟)に続き、2024年には「渋谷サクラステージ」が開業。渋谷スクランブルスクエア第II期(中央棟・西棟)も2027年度の開業を目指しており、「100年に一度」と言われる駅前再開発はいよいよ総仕上げの段階に入っています。
若者の多い地域性からかトレンド性の高い企業が多く軒を連ねているのも特徴的です。
エリアごとの特徴と2026年現在の相場観を押さえておけば、お部屋探しの精度はぐっと上がります。リテラは都心3区・5区をはじめとした東京のタワーマンション・高級賃貸を専門にご紹介しています。東京でのお部屋探しは、ぜひお気軽にリテラへご相談ください。
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リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎
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