マンション特集
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仲介手数料とは(無料とそうでない物件の違い・支払のタイミング・金額など)

         

お部屋を借りる際、一般的に初期費用は《賃料の5ヶ月分》かかると言われています。

・敷金(1ヶ月分)
・礼金(1ヶ月分)
・前家賃(1ヶ月分)
仲介手数料(1ヶ月分+税)
・保証会社利用料(0.5ヶ月分~)
・火災保険、鍵交換費用etc.

このように、敷金と礼金が1ヶ月分ずつの物件では《4.5ヶ月分+火災保険等の細かい費用》で、概ね賃料5ヶ月分ほどの初期費用になります。
いずれかが無しになっている物件であればその分初期費用も安く収まるというわけです。

今回はその中で仲介手数料について詳しく解説していきます。

 

仲介手数料とは

 

ではまず仲介手数料とはどういった意味合いの費用なのでしょうか。
これは簡潔に説明すると、仲介業者(物件探しで直接お世話になった会社)に対する報酬です。

報酬と言っても自由に金額を設定できるわけではなく、賃貸と売買でそれぞれ上限額が定められています。

 

 仲介手数料の上限額

 賃貸の場合
《賃料の1ヶ月分+税》

仲介手数料は貸主・借主のどちらからも受領することができますが、賃貸の場合は「一件の契約に対して《仲介手数料》という名目の金額の上限が《賃料の1ヶ月分+税》でなければならない」とされています。

つまり、例えば「貸主側が仲介手数料として《0.5ヶ月分+税》の報酬を仲介業者に支払う」という場合は、借主から受領できる金額は《0.5ヶ月分+税》となります。

実際は貸主側が仲介手数料を支払うケースは多くなく、一般的には借主一方から仲介手数料を受領することがほとんどです。

 

 売買の場合
《売買代金の(3%+6万円)+税》
※代金
が400万円を超える場合

売買であっても売主・買主の双方から仲介手数料を受領することができます。
しかし賃貸と違い、売買の仲介手数料の上限額は「一方から受領する金額分について」です。

売主から上限額分の仲介手数料を受領していても、買主からも同じく上限額分の仲介手数料を受領できるということです。

つまり、売主・買主の双方から仲介手数料を受領する場合、一件の契約について発生する仲介手数料の最大額は合計で《売買代金の(6%+12万円)+税》となります。

 

 

以上が仲介手数料の上限額です。

これを超える金額を請求してしまうと業法に違反することになるため、仲介手数料はこれ以下の金額で定めなければいけません。

賃貸の初期費用では礼金も含め、仲介手数料以外の費用はオーナーや管理会社の手元に納められるものがほとんどですので、実際にお客様へ物件を提案したり案内をした仲介業者は、仲介手数料が無いとタダ働きになってしまいます。

しかし、インターネット等で募集を見ていると《仲介手数料無料》と謳っている物件もあります。
目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

《仲介手数料無料》のワケ

 

仲介手数料が無ければ仲介業者はタダ働きになってしまう。
なのに、なぜ仲介手数料を無料にできる物件があるのでしょう?

実は物件によっては、契約に至った際に貸主側から報酬を出すケースがあります。
※もちろん無条件に報酬が出るわけではなく、慣例的に管理会社が行うものとされてきた業務(募集広告や契約書類の作成、借主へのアンケート調査など)を請け負い代行することによって発生する仕組みになっていることがほとんど

そういった物件であれば、借主から仲介手数料を受領せずとも仲介業者の手元に報酬が入る(タダ働きせずに済む)ため、仲介手数料を無料にしても契約を成り立たせることができるわけです。
ちなみにこの場合は仲介手数料が発生していないため、借主から仲介手数料を受領することもできます。

他にも、先ほど例に挙げたように貸主が仲介手数料を支払ってくれる場合もあります。
貸主から上限額の仲介手数料を受領していれば当然、借主から受領することはできず、必然的に《仲介手数料無料》で物件を借りられるという結果をもたらします。

 

支払いのタイミング

 

仲介手数料を支払うタイミングについては宅建業法で定められていて、「重要事項説明を受けた後」とされています。
もっとわかりやすく言えば契約が済んでから、ということになります。

業法上は重要事項説明を受けた後であればいつでも良いということになりますが、請求する側である仲介業者としてはそういうわけにもいきません。
基本的には重要事項説明後、鍵の引き渡しまでの間に支払期日を設けて請求されますので、それに従って支払いをしましょう。

 

結局、いくら支払えばいいのか

 

宅建業法や過去の判例では、当事者同士(借主と仲介業者)の間で何も金額についての合意形成がされていない場合、《賃料の0.5ヶ月分+税》が妥当な金額だとされています。
ですが実際に物件を借りる際は《賃料の1ヶ月分+税》の金額が発生することがほとんどです。

募集図面や申込書には「契約に至った場合、仲介手数料として賃料の1ヶ月分+税を申し受けます」等の文言が記載されていることが多く、重要事項説明書にも仲介手数料の金額が記載されるため、「仲介手数料は支払いたくないけど物件は借りたい」という理屈は通用しないのが実際のところです。

仲介業者からしても、「支払いたくない」とゴネるお客様よりも気持ちよく支払ってくれるお客様へ物件を紹介したいという心理が働くのは当然のこと。
ケースバイケースで特別に出精値引をすることもありますが、基本的には「仲介手数料は1ヶ月分+税を支払うもの」と思っておいた方が良いでしょう。

 

最後に

 

「それなら管理会社に直接問い合わせて依頼すれば仲介手数料は不要なのでは?」

と思う方もいらっしゃることでしょう。
仕組みを考えるとそう思うのは当然なのですが、管理会社というのは物件の案内や提案・申込手続きなど、いわゆる仲介業務を行っていないことも多く、直接依頼すること自体ができない場合があります。

もちろん仲介業務も行っている管理会社であれば他の仲介を通さずに直接依頼をすることもできますが、その場合はほぼ例外なく仲介手数料を満額(賃料の1ヶ月分+税)請求されることとなります。
なぜなら管理会社に直接依頼をした後、仲介手数料を支払うのが嫌だからと他の仲介業者へ再度依頼したとします。
ですが当然、管理会社には同一の方だとわかってしまい、それならと管理会社側から申込を棄却することができてしまうからです。

要するに、始めから仲介業者に相談していれば仲介手数料に関しても融通が利いたかもしれないところを、管理会社に直接依頼することで逃げ道がなくなってしまうわけです。

このように、たとえ「支払いたくない」と言ったところでそうはいかないのが仲介手数料。
ですが仲介業者としても無理やり請求するようなことはできません。

とはいえ、仲介業者も気持ちよく契約していただけるようにと、なるべくお客様の気持ちを汲み、よりベストな物件をよりベストな条件で提案しようと努めるものです。

昨今は仲介手数料無料の物件もたくさんありますので、そういった物件メインで探すも良し。
「お世話になりました。ありがとう!」と気持ちよく支払いをして引っ越しをするも良し。

今回は仲介業者の生命線である《仲介手数料》のお話でした。

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リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎

2013年12月、東京都中央区銀座にて、リテラ株式会社を創業。創業前から不動産業界に身を置き、宅地建物取引士として14年のキャリアを誇る。 東京都心を中心に不動産の売買、賃貸、管理並びに仲介、斡旋業務を手掛けている。 また、引っ越しをもっと気軽にすることをコンセプトとした都心の高級賃貸マンションの情報サイト「Litera Properties」の運営をはじめ、不動産に付随した幅広いサービスを展開している。