エリア情報 コラム
13067view

丸ノ内線は住みやすい?賃貸相場は?沿線の特徴を紹介

         

丸ノ内線は、都内主要駅を網羅し、オフィス街から住宅街まで幅広くカバーしている路線です。その利便性のよさから、沿線は子どもを持つ家庭やビジネスマン、学生などさまざまな年齢層の方に人気があります。

 

この記事では、丸ノ内線沿線で暮らすことを検討している方に向けて、エリアの特徴や歴史、人気の駅やスポット、グルメ情報を紹介します。

 

丸ノ内線とは?

東京メトロ丸ノ内線は、豊島区の池袋駅から杉並区の荻窪駅を結ぶ本線と、中野区の中野坂上から杉並区の方南町駅までを結ぶ分岐線で構成される地下鉄路線です。車両は、鮮やかな赤色の車体が特徴で、視認性が高く親しみやすいデザインといえます。

 

丸ノ内線は1954年に開業。東京では銀座線に続いて2番目に古い地下鉄です。路線名は、沿線に位置する丸の内地区に由来します。

 

丸ノ内線は「東京」という都市の拡大に合わせて、混雑緩和のために延伸されたという経緯をもつ路線です。

 

そのため、

東京駅 – 荻窪駅

東京駅 – 池袋駅

というように、東京駅を起点にコの字を描くようなイメージで大きく広がっています。

 

 

丸ノ内線の歴史と特徴

丸ノ内線は、東京都の都市交通の発展に大きく寄与してきた歴史的な路線です。今回は、その具体的な歴史と特徴について解説します。

 

丸ノ内線の歴史

丸ノ内線の開業は、戦後の日本における都市交通の発展を象徴するものでした。

戦後の復興と経済成長に伴い、東京都内の交通需要は急速に増加します。この需要に応えるため、東京地下鉄株式会社(現・東京メトロ)が新路線設立の計画を立てたのです。

丸ノ内線の建設は、当初から都市の中心部を貫く路線として設計され、ビジネス街や商業エリアを効率的に結ぶことを目的としていたとされています。

 

初期の路線は、新宿から池袋までのわずか6.4キロメートルの区間でした。しかし、丸ノ内線はその後、段階的に延伸されていきました。

1957年には池袋からお茶の水まで、1959年には東京駅を経由して霞ヶ関まで、さらに1960年には赤坂見附まで延伸されたのです。そして、1961年には四ツ谷を経て銀座線との接続点である銀座駅まで達し、1964年には終点の荻窪駅までの全線が開通しました。

 

丸ノ内線の特徴

丸ノ内線の駅は、東京の主要なビジネスエリアや観光スポットに位置しており、多くの乗降客で賑わっています。

特に、新宿駅や東京駅、銀座駅などのターミナル駅は、多くの乗り換え路線と接続しているため、都心部の移動に非常に便利です。そのため、ビジネスマンや観光客にとって欠かせない交通手段となっています。

 

運行頻度も高く、ラッシュアワーには約2分間隔で運行されており、迅速な移動が可能です。また、丸ノ内線は自動列車運転装置(ATO)が導入されており、運行の正確さと安全性が確保されています。これにより、乗客の信頼を得ているのです。

 

さらに、丸ノ内線は環境への配慮も行っています。エネルギー効率の高い車両を使用し、駅構内には省エネルギー型の照明やエスカレーターを設置。これにより、持続可能な都市交通の実現に寄与しています。

 

丸ノ内線沿線の魅力

丸ノ内線沿線の地域には、多彩な魅力が集結しています。

 

治安が良く安心

丸ノ内線沿線のエリアは、都市部のなかでも治安が良いことで人気です。

家族連れや一人暮らしの方でも安心して暮らすことができる環境が整っています。

 

例えば、周辺地域によっては、警察の巡回が頻繁に行われています。そのため犯罪発生率が低く、治安が守られているのです。

 

また、繁華街である赤坂や銀座周辺の治安が確保されているのも嬉しいところ。夜遅い時間帯の外出も、安心して過ごすことができるでしょう。

 

エンタメが豊富

休日のおでかけや仕事終わりのご褒美など、エンターテインメントの面でも、丸ノ内線沿いは非常に人気です。

 

たとえば、新宿駅や池袋駅周辺には、映画館や劇場、ライブハウスなどが集中しており、常に多彩なイベントや公演が行われています。

駅構内からは「小田急百貨店」や「ルミネ」などの商業施設に直接アクセスすることもでき、休日のちょっとしたお出かけにもぴったりな場所と言えます。

 

新宿や池袋などの賑やかな街がある一方で、落ち着いた雰囲気を持つエリアもあります。

たとえば銀座では、高級ブランド店や、美術館、ギャラリーなどが軒を連ねています。そのため、映画や劇場などとはまた違う、特別でラグジュアリーな体験をすることができるでしょう。

 

このように、丸ノ内線沿いの地域には、多彩なエンタメで溢れています。遊ぶ場所やリラックスする場所に困らないというのは、都市部に住む魅力の一つではないでしょうか。

 

生活の利便性が高い

丸ノ内線沿線は生活環境も非常に整っています。

駅の傍には多くの商業施設やスーパー、病院、学校などがあり、日常生活に必要なものはほぼすべて揃っているのです。

 

荻窪や四谷といった地域は、静かな住宅街が広がり、ファミリー層にも人気がある場所です。公共施設や公園も充実しており、子どもから高齢者まで、幅広い年代の方が快適に暮らすことができる環境が整っています。

 

池袋や新宿といった地域では、サンシャインシティや新宿御苑など、家族で楽しむことができる施設が豊富に揃っています。駅から離れると家賃相場も安く、閑静な住宅街が広がっているのも魅力的です。

 

主要駅へのアクセスの良さ

主要駅へのアクセスも抜群です。

丸ノ内線は新宿や東京といった大都市の中心部を通るため、通勤・通学にも非常に便利なエリアといえます。

 

池袋駅から新宿駅、東京駅へのアクセスはもちろんのこと、銀座や大手町といったビジネス街にも直通で移動することができます。

 

また、便利なのは通勤・通学だけではありません。丸ノ内線が通る東京駅は、新幹線や空港、リムジンバスの発着点でもあります。そのため、国内外への移動がスムーズに行えるのです。このように、旅行や出張などにも便利な点は、多くの方にとって魅力的に映るのではないでしょうか。

 

丸ノ内線沿線の賃貸相場は?

東京メトロ丸ノ内線沿線の賃貸相場は、便利さや地域ごとの特性により異なります。この路線は東京都心部を東西に貫くため、沿線の賃貸物件も広範囲にわたるのです。

丸ノ内線沿線の賃貸相場は以下の通りとなります。

 

池袋 9.03万円

新大塚 9.61万円

茗荷谷 9.20万円

後楽園 9.73万円

本郷三丁目 10.92万円

御茶ノ水 11.39万円

淡路町 11.79万円

大手町 12.69万円

東京 9.65万円

銀座 12.83万円

霞ヶ関 –

国会議事堂前 15.74万円

赤坂見附 14.65万円

四ツ谷 10.76万円

四谷三丁目 10.56万円

新宿御苑前 11.25万円

新宿三丁目 10.81万円

新宿 10.85万円

西新宿 10.63万円

中野坂上 8.00万円

新中野 8.85万円

東高円寺 7.88万円

新高円寺 7.80万円

南阿佐ヶ谷 7.53万円

荻窪 8.17万円

中野新橋 8.40万円

中野富士見町 8.86万円

方南町 7.85万円

※データは2020年11月時点現在のもの

 

このデータを見ると、都心部で折り返すように金額が上下することがわかります。

沿線最高額は国会議事堂前駅。東京の中心のみならず日本の中枢ともいえる場所で、政治家や官僚の邸宅などが多くあるエリアです。

 

逆に沿線最安値の南阿佐ヶ谷駅は駅前に商店街がある極めて庶民的な街。新宿までも12分という非常に利便性の高い駅です。

方南町方面の支線は、どのエリアも比較的リーズナブルにまとまっている印象が見受けられます。

特筆すべきは都内で最も治安のよい文京区沿線(本郷三丁目~新大塚駅)。賃貸相場がリーズナブルな上に、治安も比較的よいとされています。治安が気になる方や女性の一人暮らしを検討している方は、この付近を選ぶと良いかもしれません。

 

東京メトロ丸ノ内線沿線は、都心部の高額なエリアから、郊外の比較的手頃なエリアまで多様な賃貸物件が揃っているため、様々なライフスタイルに対応していることがわかります。

 

丸ノ内線で人気の駅は?

東京メトロ丸ノ内線の中でも、特に乗降率が高く、人気の駅は、池袋駅、大手町駅、銀座駅です。これらの駅は、東京の主要なターミナル駅として、多くの利用者に支えられています。それぞれの特徴と利用状況について詳しく説明します。

 

1位 池袋駅 557,043(人/日)

2位に大きく差をつけて1番の利用人数を誇る駅に選ばれた池袋駅。

サンシャイン60や東京芸術劇場など、見どころスポットがたくさんあります。

また渋谷・新宿とならぶターミナル駅ですが、埼玉方面へアクセスしやすいのもポイントです。

終着駅/始発駅なので待ちさえすれば確実に座れる、というのも嬉しいところ。

 

2位 大手町駅 325,067(人/日)

東京駅とも繋がっている駅です。

複数の地下鉄路線を利用可能な利便性と、多くのオフィスビルが地下道と直結しているという特徴を持ち合わせています。

オフィスが多くある印象が強いですが、グルメなお店も多いのが嬉しいポイントです。

 

3位 銀座駅 251,459(人/日)

都内有数のビジネス街である銀座が3位にランクイン。

渋谷・新宿といった街とはまた少し違う、ファッションやグルメカルチャーの発信地となっています。

東京駅へも徒歩圏内で、多様な路線が利用できるのも大きな魅力です。

※データは平成30年参照

 

丸ノ内線沿線の観光スポット

東京の主要駅を網羅する丸ノ内線沿線の観光スポットは、多岐にわたります。

ここでは、特におすすめしたい観光スポットを5つご紹介します。

 

高円寺商店街(新高円寺駅)


新高円寺駅から徒歩圏内に位置する高円寺商店街は、個性的で活気溢れるエリアです。

レトロな雰囲気が漂い、古着屋や雑貨店、カフェ、居酒屋などが軒を連ねています。特に、古着好きやサブカルチャー好きにとっては宝の山です。

 

また、毎年8月に開催される「高円寺阿波おどり」は、日本全国から踊り手が集まり、約1万人の踊り手が参加する大規模なイベントで、多くの観光客で賑わいます。アートや音楽のイベントも頻繁に開催され、多様な文化が交錯する魅力的な街です。

 

新宿御苑

新宿御苑は、新宿駅から徒歩圏内にある広大な都市公園で、かつては皇室の庭園として利用されていました。

総面積約58.3ヘクタールの敷地内には、フランス式整形庭園、イギリス風景式庭園、日本庭園など、異なる様式の庭園が共存しています。

特に春の桜の季節や秋の紅葉の時期には、多くの花見客や観光客が訪れます。

 

また、新宿御苑内には温室もあり、一年中熱帯・亜熱帯植物を楽しむことができます。都会の喧騒を忘れ、自然と触れ合うリラックスした時間を過ごせるスポットです。

 

八重洲地下街

東京駅直結の八重洲地下街は、東京都心でのショッピングやグルメを楽しむことができる大型の地下ショッピングエリアです。

全長約1キロメートルに及ぶ通路には、ファッション、雑貨、グルメ、カフェなど多様な店舗が揃っています。

特に、飲食店の豊富さが魅力で、和食、洋食、中華など様々な料理を楽しむことができます。

ビジネスマンや観光客にとって非常に便利なスポットです。

 

また、八重洲地下街は東京駅のエキナカエリアと連結しており、移動にも便利なのが嬉しいポイントです。

 

東京ドーム

東京ドームは、後楽園駅近くに位置する巨大な多目的ドームスタジアムで、プロ野球の試合やコンサート、各種イベントが開催される場所です。

約55,000人を収容することができ、国内外から多くの観客が訪れます。

 

東京ドームシティという大型のエンターテインメント複合施設の中心として、遊園地、スパ施設、ショッピングモール、ホテルなども併設されています。

特に家族連れや観光客に人気があり、丸一日楽しむことができます。

 

また、ドームシティ内のアトラクションやレストランも充実しており、年間を通じて様々な楽しみ方ができるスポットです。

 

池袋サンシャイン水族館


池袋駅から徒歩約10分のサンシャインシティ内にあるサンシャイン水族館は、都市型水族館として多くの訪問者に愛されています。

特に「天空のオアシス」として知られる、屋上にある開放的な展示エリアが特徴です。

ペンギンやアシカのショー、熱帯魚やクラゲの展示など、多彩な海洋生物が展示されています。また、夜間には「夜の水族館」としてライトアップされ、昼間とは違った幻想的な雰囲気を楽しむことができます。デートスポットとしても人気があり、都心にいながら自然の癒しを感じられる場所です。

 

このように、丸ノ内線沿線には様々な見どころスポットがあります。

所感としては荻窪から東京間は古くからある公的な施設が多くあるエリアで、日本の中でも有名な観光名所が集まっているといえるのではないでしょうか。

 

反対に、東京から池袋方面では、娯楽・商業施設が増えていく印象です。

特に東京ドーム、池袋サンシャイン水族館は子どもから大人まで充実した時間を過ごせる人気のスポットといえるでしょう。

 

丸の内線沿線のグルメ情報

丸ノ内線沿いの地域は、絶品グルメも多く楽しむことができます。

ここは、周辺エリアのおすすめグルメ情報をお届けします。

 

・中華蕎麦にし乃(本郷三丁目駅)


本郷三丁目駅から徒歩2分のラーメン屋です。

過去にミシュランでビブグルマン賞を受賞するなど、ラーメン好きのみならず評価の高いお店。

店舗が路地裏にあり、まさに隠れ家的な名店です。

 

・まんてん鮨 丸の内(大手町駅)


大手町の丸の内ビルディング内にあるお寿司屋さん。

ランチタイムはリーズナブルに、ディナーではおまかせコースで豪勢に。

1つのお店で2度楽しむことができます。

 

・ら すとらあだ(中野坂上駅)


中野坂上駅から徒歩3分にあるそばの名店。

看板が出ておらず住宅地の中の立地ということで、うっかりすると見過ごしてしまいそうなお店です。

こちらでは普通のそばから、珍しい極太そばまで様々なメニューをいただくことができます。

 

終わりに

丸ノ内線沿線は、東京都心部を東西に貫く路線であることから、多面的な魅力を持つエリアです。主要駅を網羅しているため、通勤・通学はもちろん、商業施設やイベント会場など、さまざまな場所にアクセスしやすく便利と言えます。

都内で利便性が高く、リーズナブルな価格で、暮らしやすい環境の物件を探している方は、この記事を参考に丸ノ内線沿いを散策してみるのも良いかもしれません。

 

The following two tabs change content below.

リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎

2013年12月、東京都中央区銀座にて、リテラ株式会社を創業。創業前から不動産業界に身を置き、宅地建物取引士として14年のキャリアを誇る。 東京都心を中心に不動産の売買、賃貸、管理並びに仲介、斡旋業務を手掛けている。 また、引っ越しをもっと気軽にすることをコンセプトとした都心の高級賃貸マンションの情報サイト「Litera Properties」の運営をはじめ、不動産に付随した幅広いサービスを展開している。