公開日 2018-08-25 最終更新日 2026-10-05
理想の賃貸マンションへの引っ越し先が決まったら、次は今のお部屋の退去通知と、新居への引っ越しの準備です。労力と時間を考えると自分で荷物をすべて運ぶのは現実的ではなく、多くの方がプロの引っ越し会社に依頼することになります。
ただし2026年現在、引っ越し業界はドライバー不足を背景とした「物流の2024年問題」の影響もあり、引っ越し料金は全体として上昇傾向にあります。特に繁忙期の3〜4月は料金が高騰するだけでなく、そもそも希望日に業者を確保できない「引越し難民」という言葉も定着してしまいました。
この記事では、2026年の最新事情と費用相場の目安を踏まえながら、良い業者の選び方と、引っ越し費用を安くおさえるテクニックをまとめてご紹介します。
2026年の引っ越し事情――料金は上昇傾向、繁忙期は「引越し難民」も
物流の「2024年問題」で引っ越し料金は上がりやすくなっている
2024年4月から、トラックドライバーの時間外労働に上限規制が適用されました。いわゆる「物流の2024年問題」です。1人のドライバーが働ける時間が制限されたことで、業界全体で運べる荷物の量が減り、何も対策をしなければ将来的に輸送力が大きく不足するという試算も示されています。
引っ越しもトラック輸送に支えられたサービスですから、この影響を直接受けます。ドライバーの人件費や燃料費の上昇も重なり、数年前の感覚で見積もりを見ると「高くなった」と感じるケースが増えています。だからこそ、後ほどご紹介する「時期・曜日・時間帯の工夫」や「相見積もり」の効果が、以前にも増して大きくなっているのです。
繁忙期は「引越し難民」のリスク。国土交通省も時期の分散を呼びかけ
国土交通省によると、3月の引越件数は通常月の約2倍に膨らみます。入学・入社・転勤が3月下旬から4月上旬に集中するためで、国土交通省はこの時期を外す「引越時期の分散」を毎年呼びかけています。
この時期は料金が高いだけでなく、直前の依頼では見積もりすら断られ、希望日に引っ越しできない「引越し難民」になってしまうおそれがあります。繁忙期に引っ越しが決まっている方は、1〜2ヶ月前を目安に、できるだけ早く予約を押さえることが何よりの対策です。
【目安】2026年の引っ越し費用相場
引っ越し料金に「定価」はありませんが、おおよその相場観は持っておきましょう。大手見積もりサイト「SUUMO引越し見積もり」の口コミ集計(2025年9月時点)によると、目安は次のとおりです。
| 世帯・荷物量 | 通常期(5〜1月) | 繁忙期(2〜4月) |
|---|---|---|
| 単身(荷物少なめ) | 約5.8万円 | 約7.7万円 |
| 単身(荷物多め) | 約7.9万円 | 約10.7万円 |
| 2人家族 | 約10.3万円 | 約13.4万円 |
| 3人家族 | 約12.7万円 | 約17.5万円 |
| 4人家族 | 約16.9万円 | 約23.2万円 |
※移動距離や荷物量、建物の条件によって大きく変動する、あくまで目安の金額です。
同じ繁忙期の中でも、ピークの3月下旬〜4月上旬は通常期の2倍近い金額になることもあります。逆に言えば、時期と条件の工夫しだいで数万円単位の差が生まれるのが引っ越し費用です。
引っ越し料金の内訳は「基本運賃+実費+オプション」
見積もりを比較するうえで知っておきたいのが料金の内訳です。引っ越し料金は大きく、トラックの大きさや移動距離・作業時間で決まる「基本運賃」、作業スタッフの人件費や梱包資材などの「実費」、そしてエアコンの取り外し・取り付け、不用品の処分、ピアノの輸送といった「オプションサービス料」の3つで構成されています。
このうち基本運賃と実費は削りにくい一方、オプションは依頼先や内容の見直しで調整しやすい部分です。たとえばエアコンの移設を家電量販店や専門業者に直接頼んだほうが安くなるケースもあるため、見積書では「どこまでが基本料金で、何がオプションなのか」を必ず確認しましょう。
意外と知らない、引っ越し会社の価格設定の仕方
引っ越し費用の見積もりには、メーカー品のような「定価」がありません。引っ越しの価格は時期、曜日、時間帯、移動距離、荷物量といったさまざまな要因で変動するため、正規の値段が正確に決まっていないのです。
もちろんマンションの大きさや構造によって、養生する範囲が違う、エレベーターがなく階段しか使えない、前の通りが狭くトラックが入れない、など立地や建物の条件で同じ荷物量でも作業の手間が変わるため、金額に差が出ること自体は自然なことです。タワーマンションの場合は、搬入経路や養生ルール、作業時間帯の指定など管理規約上の制約があることも多く、見積もり時に正確に伝えておくことが大切です。
しかし、だからといって引っ越し会社の言いなりになって見積もった金額を支払う必要はありません。相場の目安と比較の材料を持って、適正な価格で依頼しましょう。
引っ越し費用を安くおさえるテクニック
1社ではなく2〜3社から見積もりを取って比較する
知り合いや不動産会社から紹介してもらった引っ越し業者など、取引のある信用できる会社であれば心配は減りますが、ネットで調べた引っ越し業者1社だけの見積もりでは、その価格が安いか高いか比較できません。2〜3社以上から見積もりを取って比較し、できれば交渉しましょう。
最近は一括見積もりサイトから複数社へまとめて問い合わせができます。ただし、依頼した直後から複数の業者から何度も電話がかかってきて困った、という声は今も多く聞きます。最近はメール連絡を選べたり、電話番号の入力なしで概算を比較できたりするサービスも増えているので、連絡方法を選べるサイトを使うのも一つの手です。
また、あまりに安すぎる見積もりには注意が必要です。見積もり以外に養生代などを後から請求されたといったトラブルになることもあります。作業がスムーズで、何かトラブルが起きた時もしっかりと対応してくれる、信用できる業者に適正な価格で依頼しましょう。
なお、引っ越し希望日のスケジュールが埋まっている会社は強気な金額を提示しがちですが、比較的空いている業者は金額の交渉がしやすい傾向にあります。人気の会社は予約が早く埋まるため、できるだけ早めに見積もり・予約をすることをおすすめします。
なお、以前は家族の引っ越しというと訪問見積もりが当たり前でしたが、最近はスマートフォンのビデオ通話やアプリで荷物を見せるオンライン見積もりに対応する業者も増えています。訪問日程の調整が不要になり、短期間で複数社の見積もりを集めやすくなっているので、忙しい方は活用するとよいでしょう。
繁忙期の3〜4月を避ける。ずらせないなら日程を工夫する
繁忙期(2〜4月、特に3月下旬〜4月上旬)は引っ越しの価格が1年で最も高く、前述のとおり通常期の2倍近い費用がかかることもあります。時期を選べるのであれば、繁忙期を外すだけで最も大きな節約効果が期待できます。
入社、入学など時期をずらすことができない方も、ピークの3月下旬〜4月上旬を避けて3月中旬までに前倒しする、あるいは落ち着いた4月中旬以降にずらすだけで、引っ越し費用も、業者の確保のしやすさも大きく変わります。国土交通省が呼びかける「引越時期の分散」は、利用者にとっても節約につながる、理にかなった方法なのです。
土日や連休の引っ越しはなるべく避け、平日を狙う
土日しか仕事を休めない方には難しいですが、土日や祝日に引っ越しを希望する人が多いため、空いている平日に引っ越しするとそれだけで数千円〜1万円前後安くなることがあります。有給休暇を1日使って平日に引っ越したほうが、トータルで得になるケースは少なくありません。
時間指定をしない「午後便」「フリー便」を活用する
日にちだけを指定して、時間はある程度の幅を許すと、引っ越し会社も人員やトラックの配置に余裕が出るため、価格を抑えられる場合があります。
具体的には、人気が高く割高になりやすい午前便に対して、「午後便」や、開始時間を業者にまかせる「フリー便(時間指定なし)」は安くなりやすいプランです。ただし、前の現場の作業状況によって開始時間が読めず、夕方からの作業になることもあるため、当日中に荷ほどきまで済ませたい方や遠距離の引っ越しには不向きです。スケジュールに余裕のある方向けのテクニックと言えます。
荷物が少ない単身者は「単身パック」も検討する
一人暮らしで荷物が少ない方は、専用ボックス単位で運ぶ「単身パック」も検討の価値があります。トラックを1台貸し切るより安く済むことが多く、たとえば日本通運の「単身パックL」は30,800円(税込)〜、「わたしの引越」(旧ヤマトホームコンビニエンス系のサービス)は東京→横浜の例で専用ボックス1本23,100円(税込)〜といった料金水準です(2026年時点の目安)。
ただし単身パックにも、土日祝や3月下旬〜4月上旬の繁忙期には割増料金がかかるのが一般的です。また、ベッドや大型のソファなど専用ボックスに入らない家具がある場合はかえって割高になることもあるため、通常の単身プランと両方の見積もりを取って比較するのが確実です。
荷物を減らし、自分でできる準備はしておく
引っ越し料金は荷物量に比例します。使っていない家具・家電をこの機会に処分したり、フリマアプリやリサイクルショップで手放したりして荷物を減らせば、その分トラックのサイズや作業人数を抑えられます。
また、箱詰め・荷ほどきを業者にまかせる「おまかせプラン」は便利な反面、料金は高くなります。自分で梱包まで済ませておく基本プランを選ぶだけでも、費用はぐっと抑えやすくなります。
まとめ
丁寧で安心できる業者を選ぶことはもちろん大事ですが、「大手だから安心」という考えだけでいると、予想外の金額がかかることもあります。料金が上昇傾向にある2026年だからこそ、「繁忙期・土日・午前指定を避ける」「2〜3社で相見積もりを取る」「早めに予約する」という基本の工夫の効果が大きくなっています。できるだけお客様の日程を引っ越し業者にあわせる、空いている業者を選ぶ、などの少しの工夫で引っ越し費用は安くなる傾向にあります。
リテラでは、ご成約者様に過去に取引実績のある、安くて安心できる引っ越し会社をご紹介しています。すでに会社間でも信用があり、一般のお客様よりもお安く、ご安心してお引っ越しの手配ができます。
東京のタワーマンション・高級賃貸のお部屋探しから、お引っ越しまわりのご相談まで、ぜひリテラへお気軽にお問い合わせください。
リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎
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