コラム
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賃料と初期費用のバランスでお部屋を選ぶ

         

みなさんはお部屋探しの際、どういったことを重視して物件を選んでいますか?

エリア、グレード、間取り、駅からの近さ、共用施設、室内設備など人それぞれ重視する点は違いますね。

今回は意外と見落としがちな「賃料と初期費用のバランス」に焦点を当ててみましょう。

どのようにバランスを見れば良いのか

初期費用は物件によって内訳が異なり、同じ賃料だとしても初期費用が大幅に違うことがあります。

たとえば礼金0ヶ月、仲介手数料無料、フリーレント付き…など初期費用の安さを売りにしている物件もたくさんありますね。

反対に礼金が2ヶ月だったりと初期費用が高くついてしまう物件もあります。

敷金は基本的に退去時に返還されるため、1ヶ月分より高くてもあまり気にすることではないのですが、それ以外の初期費用と更新料はほとんどが払いっぱなしのお金ですので、お部屋探しの際には賃料だけではなく本来そういったものも加味するべきです。

そういった費用(具体的には敷引金、礼金、更新料)を含み、4年間賃借した場合の1ヶ月当たりの金額のことを「めやす賃料」と呼びます。

賃料30万円(共益費・管理費なし、普通借家契約2年)の物件を例に、この「めやす賃料」を見ていってみましょう。

※小数点二位以下は切り捨て

例1. 敷金1ヵ月・礼金1ヵ月・更新料1ヵ月

 →めやす賃料:31.2万円

例2. 敷金2ヵ月・礼金2ヵ月・更新料1ヵ月

 →めやす賃料:31.8万円

例3. 敷金1ヵ月・礼金0ヵ月・更新料0ヵ月

 →めやす賃料:30万円

このようになります。

例2.と例3.では1.8万円の差がありますね。

これはあくまで「めやす賃料」のルールに基づいて計算したものなので、長く住む予定のない方は4年間ではなく2年間賃借した仮定で計算してみてください。すると倍の約3.6万円もの差が出ます。

さらに初期費用としては上記以外にも仲介手数料や保証会社利用料、火災保険代、鍵交換費用など様々な費用が掛かり、それらは有無も金額も物件ごとに異なります。

そういった費用も加味すると上記よりも大きな賃料の差が出てくるはずです。

今まであまり気にしたことがなかった方は、単に賃料+管理費(共益費)だけではなく、初期費用や更新料として掛かるコストにも焦点を当ててお部屋を探してみると物件の幅が広がり、より理想にマッチした物件が見つかるかもしれません。

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リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎

2013年12月、東京都中央区銀座にて、リテラ株式会社を創業。創業前から不動産業界に身を置き、宅地建物取引士として14年のキャリアを誇る。 東京都心を中心に不動産の売買、賃貸、管理並びに仲介、斡旋業務を手掛けている。 また、引っ越しをもっと気軽にすることをコンセプトとした都心の高級賃貸マンションの情報サイト「Litera Properties」の運営をはじめ、不動産に付随した幅広いサービスを展開している。