公開日 2021-02-16 最終更新日 2026-10-05
麻布・広尾は、各国の大使館、昔ながらの下町情緒、そして日本を代表する高級住宅街が同居する、東京でも唯一無二のエリアです。2023年に開業した「麻布台ヒルズ」をはじめ大規模な再開発が相次ぎ、家賃相場が大きく上昇している2026年の東京のなかでも、都内最高クラスの人気と価格水準を誇るエリアとなっています。
本記事では、麻布・広尾の名前の由来や歴史といった基礎知識から、2026年現在の再開発の動き・家賃相場まで、お部屋探しに役立つ情報をまとめてご紹介します。
名前の由来
麻布の名前は「麻の栽培をしてかつ麻布を生産していた」ことから来ています。麻とそこから生まれた布の二つを合わせて「麻布」という言葉が作られました。ただし麻の畑を「あさふ(麻田)」と呼んでおり、そこから来ている説もあります。

広尾の名前はその地につくしが多く生えていたことからきています。つくしがたくさん生息していたことから「土筆ヶ原」と呼ばれており、ここから「広野」に変化してさらに「広尾」という言葉に変化しました。

歴史
麻布では縄文時代から集落が存在していました。その後はしばらく小規模な村落であったのですが、江戸時代になってから変化します。武家屋敷が作られるに伴い馬場が麻布に移転され、馬市が作られるなど人が集まり麻布は発展していきました。
明治時代になると古川の埋め立てに併せて近代化を進めていきます。そのときに高台は高級住宅街、低地は工場や商業地帯が作られていくようになりました。高級住宅街でさらに人が集まったため、花街や演芸場などの娯楽も発展していくことになります。
1960年以降も時代の流れに合わせて発展していくのですが、従来からあった都電がなくなったために交通の便が悪化、一部のエリアで成長が遅れるようになりました。ですが新たな地下鉄の開通などにより交通事情が改善され、2003年には六本木ヒルズが誕生。さらに2023年11月には麻布台エリアに「麻布台ヒルズ」が開業するなど、麻布の発展は2026年現在も続いています。
広尾町が誕生したのは1600年以降のことです。1664年に今の広尾に渋谷広尾町という町が作られ、さらに江戸町奉行の所管ができたことで麻布広尾町というところも作られました。1870年になると渋谷広尾町は渋谷広尾町と渋谷上広尾町、渋谷下広尾町に分割され、渋谷広尾町の一部が麻布広尾町と1891年に合併されます。これが今の広尾の原型となっています。

各エリアの特徴
麻布は坂道が多いエリアです。その理由は古川という麻布に流れている川にあります。麻布の縁側に古川が流れており、川から来た土砂が蓄積したり逆に麻布の土地が少しずつ削られたりして、起伏の多い土地が作られるようになりました。
高台にあるエリアは日当たりや見晴らしがよいため住宅としての需要が高く、高級住宅街が形成されました。逆に低地は人の往来がしやすいことや地価などの事情から職人たちが住み、麻布独自の文化を形成することになります。ただし低地であっても幹線道路に近いところは交通の便が良いことから高層マンションが形成されるなど、高台にある住宅街と同じような変化を遂げています。
かつて「麻布は電車があまり通らないので交通には不便なエリア」といわれていました。ですが2000年に南北線・都営大江戸線の麻布十番駅が開業したことにより、交通の不便さはかなり改善されています。また周辺には各国の大使館が点在しており、国際色豊かで治安の良い住環境が保たれているのもこのエリアならではの特徴です。
起伏の多い麻布に対して、広尾の土地のほとんどが平野です。そうした土地事情からか、聖心女子大学や日本赤十字看護大学が設立されているなど、多くの学校が設立されアカデミックな雰囲気を持っています。また学校以外では日本赤十字社医療センターや東京都立広尾病院など大きな病院もあるため、小さなお子様がいる方だけでなく高齢者の方にも住みやすいエリアとなっています。
アカデミックな雰囲気を持つ一方で大通りから外れると閑静な住宅街が広がっているのも広尾の特徴です。広尾ガーデンヒルズなどの高級マンションや高級住宅街があり、このエリアが持つ気品さを引き立たせています。

2026年の麻布・広尾――進行中の再開発
2026年現在の麻布・広尾エリアを語るうえで欠かせないのが、相次ぐ大規模再開発です。
麻布台ヒルズ(2023年11月開業)
2023年11月24日、麻布台・虎ノ門エリアに約8.1ヘクタールの大規模複合開発「麻布台ヒルズ」が開業しました。中心となる「麻布台ヒルズ森JPタワー」は高さ約330mと日本一の高さを誇る超高層ビルで、オフィス・商業施設・インターナショナルスクールに加え、最上部(54〜64階)には全91戸の「アマンレジデンス東京」を擁します。街全体で約1,400戸の住宅を備えた「ヒルズの未来形」であり、麻布エリアの国際的なプレゼンスを一段と高めました。
六本木五丁目西地区の再開発
六本木ヒルズと麻布十番の間に位置する六本木五丁目西地区では、森ビルと住友不動産による高さ約327mの超高層タワーを含む延べ約100万㎡規模の市街地再開発が計画されています。「第二の六本木ヒルズ」とも呼ばれる超大型プロジェクトで、2030年代の完成を目指して事業が進行中です。完成すれば麻布十番・六本木一帯の街の姿は大きく変わることになります。
広尾エリアの動き
広尾では、東京都立広尾病院と広尾看護専門学校の建て替え整備事業が進行中です。段階的に新しい病院施設が整備され、2031年度のグランドオープンが予定されています。日本赤十字社医療センターと並び、医療環境が充実した街としての広尾の魅力は今後さらに高まる見込みです。
2026年の家賃相場
家賃相場が大きく上昇している2026年の東京にあって、麻布・広尾は都内でも最高クラスの家賃水準のエリアです。民間の賃貸ポータルの集計では、広尾駅周辺は1Kで14万円前後、1LDKで20万円台〜、麻布十番駅周辺でも1Kで13万円前後、1LDKで20万円台が目安となっており(2026年時点)、いずれも上昇傾向が続いています。
さらに広尾ガーデンヒルズに代表される低層高級マンションや、麻布台ヒルズなどのハイグレードレジデンスでは月額100万円を超える住戸も珍しくありません。一方で、築年数や駅からの距離によって賃料には幅があるため、条件の優先順位を整理して探すことが、このエリアで賢くお部屋探しをするコツです。
各エリアの観光地
麻布には「有栖川宮記念公園」があり、そこが麻布の観光地となります。公園各地に丘があったり渓谷があったりと麻布特有の起伏ある土地を生かした公園です。日本に古来より伝わる林泉式で作られていることから、人工的な公園ながら自然趣味あふれるものとなっています。園内には桜や梅の木をはじめ、港区の象徴であるハナミズキやアジサイが咲いているなど様々な花を見ることが可能です。
有栖川宮記念公園の「有栖川」とは有栖川宮威仁親王からとられています。有栖川宮威仁親王が自らの家を麻布に移すにあたり代替え地として取得し、庭園の整備をしたのが始まりです。有栖川家が断絶した後は高松宮が管理することになり、1934年に有栖川宮威仁親王の没後20年を記念して、高松宮から東京都へ下賜されました。下賜された公園は有栖川宮威仁親王の名前をとって有栖川宮記念公園と命名されました。
広尾の観光地ならば「山種美術館」があります。6つの重要文化財の絵画を含む、1800点もの絵画を管理している美術館です。特に目を引くのが日本画の多さ。日本画は油絵などと比較すると管理が難しく、長期保存に適さないことから展示される数は多くないのですが、山種美術館では多くの日本画が展示されています。四季折々の企画展が開催されており、散策とあわせて立ち寄りたい文化スポットです。
麻布・広尾エリアの各駅の住みやすさについては、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています。
▶ 【2026年版】下町とセレブタウンとが同居する町!麻布十番の住みやすさと魅力を徹底紹介!
▶ 【2026年版】多様な文化の街!広尾の住みやすさの魅力を徹底紹介!
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リテラ株式会社 代表取締役 加藤 圭一郎
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